ーー同じ商品を、同じところで、同じタイミングで買うのに差がつく買い物術とは。
本記事で紹介するのは”あらゆる買い物で応用できるお得術”だと、筆者は認識している。
今回は「同じ商品を、同じところで、同じタイミングで買うのに差がつく買い物術」を、
- 実店舗
- ネット
と、分けて紹介していく。
実店舗でのお得な買い物術
実店舗でのお得な買い物術には、
- ポイントカードやキャッシュレス決済で還元を受ける
- 店舗のアプリをダウンロードし割引クーポンを狙う
- ギフト券を安く購入し割引を狙う
という3つの手法があげられる。それぞれを解説していこう。
ポイントカードやキャッシュレス決済で還元を受ける
「キャッシュレス」が叫ばれる昨今において、この「還元を受ける」方法は多くの方が聞いたことがあるだろう。
また「Tポイントカード」などに代表されるポイント還元も、誰もが日常的に使用しているものだ。これらの方法を用いれば、同じ商品を、同じところで、同じタイミングで買うのにもかかわらず1〜2%のお得を狙える。
まずは例をあげよう。
例えば「Tポイントカード」はファミリーマート、ウェルシア、ガストなどで提示することができる。これらの店舗で提示すれば、買い物金額・利用金額の0.5〜1%分のTポイントがつく。
さらにこれらの支払いを、Tポイントが溜まるクレジットカード「ヤフーカード」で決済を行えばさらに1%の還元が受けられる。
つまり、毎月5,000円ほどの買い物をするとすれば
5,000円×Tポイントカード0.5%〜1%=25〜50pt
+
5,000円×ヤフーカード決済1%=50pt
合計:75pt〜100pt
となる。このポイント還元は、サービスが終了するまで一生続く。
ちなみに、どこのカードが一番お得なのか、どのポイントが一番いいのかは、いずれ記事にするつもりだが、目安として「1%還元=100円で1pt」であれば、相場としては悪くない。
「ポイントカードやキャッシュレス決済で還元を受ける」のデメリット
一方で「ポイントカードやキャッシュレス決済で還元を受ける」ことのデメリットやリスクも、利用前には知っておかねばならない。
おもなデメリットとしては
- 分割払い・リボ払いには金利や手数料がかかる
- 個人情報を提供している
があげられる。
まず、クレジットカードに付随する機能である分割払いやリボ払い、その金利や手数料については、設定すれば自分で防ぐことができる。しかし、うっかり忘れてしまったり、設定を間違えていたりすると、自分が使った金額×年率15%ほどの支払い増となる可能性がある。
例えば、先の例と同じで5,000円をリボ払いするとなると
5,000円×(15%÷12ヶ月)=62.5円の手数料
となり、手数料でポイントで還元された分はほぼ帳消しになる。そしてこれがもし金額が大きくなると
50,000円×(15%÷12ヶ月)=625円の手数料
100,000円×(15%÷12ヶ月)=1,125円の手数料
となる。しかも、これは未払いの利用残高に対して毎月掛かるパーセントのため、もし1年間利用残高が1円も減っていなかったら、上記の数字の12倍の手数料を支払わなければならない。そのため、利用・設定には十分注意してほしい。
また個人情報についても知っておきたい。
例えば、先に述べた「Tポイントカード」は、利用規約などに明記せず”裁判所の捜査令状なしに会員情報を捜査当局へ提供していた”という過去がある(現在では改訂され「捜査令状によってのみ開示する「令状主義」を原則」とし規約への明記も行うとのこと)。
また同サービスにおいて、運営の「CCC(カルチュアコンビニエンスクラブ)株式会社」以外のポイントプログロム参加企業へは、
- T会員番号
- 日時
- 店名
- 金額
- ポイント数
- 商品コード
参考:https://www.ccc.co.jp/customer_management/customer/
といった情報は、共有されている。
もちろん、個人に関わる情報(名前、住所、年齢etc)は、CCC社およびCCCグループ社でのみの共有となっているが、こういった規約・共有範囲については自身でも把握しておくべきだろう(なお個人情報提供の停止設定も可能である)。
店舗のアプリをダウンロードし割引クーポンを狙う
よく行くお店であれば、スマートフォンアプリをダウンロードするのは有効な買い物術だ。
例えば大手衣料品店であるユニクロは「新規会員登録で¥500クーポン」を贈呈しているほか、「アプリ会員だけの特別価格でお得に買える」との特徴もある。
またショッピングモールを展開するイオンや、滋賀県を中心に展開するスーパーマーケットグループ平和堂も、会員番号や会員カードとの紐付けで割引クーポンを提供している。
もし、専用アプリを提供していない店舗、もしくはたまに行く程度のお店であれば、クーポンアプリであるオトクル、チラシを集めたアプリShofuu(シュフー)なども視野に入ってくるだろう。
ただし、アプリをダウンロードしすぎると、スマートフォンの容量をたくさん使用してしまうほか、トップ画面などがゴチャゴチャになってしまう。そのため、基本的にはよく行くお店のみに絞ったほうが無難だろう。
ギフト券を安く購入し割引を狙う
金券ショップでギフト券・商品券・株主優待券を購入し、それを買い物に使用すればお得になることが多い。
例えば、JCBギフトカードは1000円分が985円(1.5%割引)などで売られている(あくまで目安。時期や店舗によって異なる)。そして利用できるのはユニクロ、紀伊國屋書店、スギ薬局、イトーヨーカ堂etc…とかなり幅広く、かつ有効期限もない。
また、ジェフグルメカードという外食ギフト券も、金券ショップでは500円分が475円〜490円(2〜5%割引)で売られている。これはガストやデニーズ、ジョリーパスタなどで利用でき、こちらも有効期限はない。
ほかにもマクドナルドの株主優待券は”バーガー類引換券”、”サイドメニュー引換券”、”ドリンク引換券”がセットで550円〜650円(筆者調べ)で販売されている。これらの引換券では、それぞれ一品ずつ選ぶことができ、仮にビッグマックセット(690円)と同じ内容をオーダーすれば40円のお得になる。
ギフト券の注意点
ギフト券で割引を狙う際には以下の点に注意する必要がある。
- 利用期限、有効期限がある
- 同じ屋号でも店舗によって使えないことがある
- 金券ショップになかなか入荷しないことがある
- 現金でしか買えない
期限については、これを逆手にとって期限間近のギフト券などを狙うと安く購入できる場合もある。ただしその際には自分が期限切れにならないように注意が必要だ。
そして、ギフト券は、現金でしか買えないことがほとんどのため、前述のポイント還元のテクニックと併用できない点も気を付けたい。そのため、1%ほどの割引率を目安にポイント還元か、ギフト券かの利用を検討しよう。
ネットでのお得な買い物
ここからは、ネットでのお得な買い物術について紹介していく。
取り上げるのは
- ポイントカードやキャッシュレス決済で還元を受ける
- Web広告によるキャッシュバックを受け取る
の2つだ。
ポイントカードやキャッシュレス決済で還元を得る
これは、実店舗でのお得な買い物術で紹介した内容と同様だ。
ポイントカード・クレジットカードなどのポイント還元を受けることで、お得に買い物をするというもの。
しかし、ネットだけの特徴として
- 特定のポイントモールを通過することでポイント還元率が高くなる
という点が挙げられる。
ポイントモールを通過することで還元率UP
ポイントモールとは、ポイント還元率UPのキャンペーンや、ポイント交換、ゲーム、ポイントに関する最新情報などを提供しているサイトのことだ。
有名なポイントサービスであれば、各社ごとにあると思っていただいて構わない。
例えばTポイントであれば、Tモールというサイトがあり、ここを経由してヤフーショッピングに入り、そこでヤフーカードを利用すると合計で2.5%分のポイント還元となる。
これは、
Tモール:”ヤフーショッピングでの買い物”という条件で0.5%(200円で1pt)の還元
ヤフーショッピング:”ヤフーカードで買い物する”という条件で1%の還元
ヤフーカード:利用金額の1%の還元
という3つの条件・特典の組み合わせとなる。
少し異なるが、楽天市場でも同様のものを行なっていて
もらえるモール:”楽天市場の買い物”という条件で1%の「もらもポイント」の還元
楽天市場:”楽天カードでの買い物”という条件で、2%の「楽天ポイント」の還元
楽天カード:利用金額の1%の「楽天ポイント」の還元
となる。(もらえるモールとはポイントモールの一種だ。もらもポイント1ptは1円相当で楽天ポイントと交換できる)
このように、ネットでのみ使えるポイント還元術もあるということだ。
Web広告によるキャッシュバックを受け取る
Web広告を見たことがある人は多いと思うが、それを出稿するサイトがあることはご存知だろうか。
実は、その出稿サイトでは「自分自身が広告をクリックし、購入することでキャッシュバックを得られる」サービスを提供しているのである。
さっそく例を出そう。
例えばアフィリエイト広告(Web広告の一種)の出稿・管理を行う「A8.net」というサイトではセルフバックという名称で、一部広告にて同サービスを提供している。
セルフバックを提供している広告には、東京ガスがスポンサーを務めるECサイトjunijuni、ドコモが提供するdショッピングなどがあり、それぞれ購入金額の5%、1%の成果報酬(キャッシュバック)が発生する。
また買い物とは少し異なるが、レンタルWi-Fiの申し込みや、電気会社の契約、クレジットカードの発行などもキャッシュバックの対象となっており、それぞれ1000円以上の報酬を受け取れるものも多い。
ちなみに「A8.net」は登録条件として「メディア会員様限定」となっており、開設済みのブログを登録 or 登録時に新規ブログを1つ開設する必要があるため、少し手間がかかってしまう。
そして、報酬利率やキャンペーン内容は数ヶ月で変わってしまうこともあるので、その点も要注意だ。
ギフト券を安く購入し割引を狙うのは?
ネットのお得な買い物術で、ギフト券割引の紹介は少し検討した。
考え方としては「実店舗でのお得な買い物術」で紹介した内容と同様で、ネット上の金券ショップのようなサイトで、ギフト券を購入し、買い物に充てるというものだが、これははっきり言ってオススメできない。
というのも、大手ネット通販サイトといえば
- Amazon
- 楽天市場
を多くの人が思い浮かべると思うが、この両サイトはギフト券の転売を規約上で禁止しているのである。
ネット上ではAmazonギフト券・楽天ポイントギフトカードをお得に購入できるサイトは実際に存在するが、万が一それが不正に仕入れられたものであった場合、それを利用したアカウントが凍結になってしまう恐れがあるのだ。
そのため、万が一挑戦するにしても、自己責任(筆者が調べた限り、あくまで凍結は規約違反であり、法律違反ではないが)でお願いしたい。
まとめ
本記事は、お得な買い物術について解説した。
まとめると
実店舗では
- ポイントカードやキャッシュレス決済で還元を受ける
- 店舗のアプリをダウンロードし割引クーポンを狙う
- ギフト券を安く購入し割引を狙う
ネットでは
- ポイントカードやキャッシュレス決済で還元を受ける
- Web広告によるキャッシュバックを受け取る
という方法が取れる。
いずれにしても同じ商品を、同じところで、同じタイミングで買ったとして、利用するかしないかで差がつく買い物術と言えるだろう。
ぜひ参考にしてみてほしい。